2010年1月27日水曜日

保健医療分野のクラウドって可能?

授業課題のレポートとした書いたばかりのもの(笑)

読み返してないからなんか変かもしれない。

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保健医療分野では様々な情報集積、その分析、および活用が必要とされる。例えば、母子保健においては小児の予防接種率などが、将来の公共健康において重要な問題である。感染症サーベイランスは社会への即時的な影響が大きく、医療機関、保健所などからの情報収集はクリティカルである。その他、精神保健、救急医療諸々、保健医療分野全体での情報の集積、活用は今後の公共健康のためにますます重要となっていく。

 そのような情勢の中、保健医療各分野の中で施設や機関を越えた情報収集、連携を行う基盤は弱い。情報を扱うフェーズは、情報収集、管理、提供の大きく3つから成ると考えられる。情報収集、情報提供という面では特に、電話やFAXなど比較的効率の悪い手段が主である。また会話での情報や紙媒体での情報は、管理の面でも効率が落ちる。ビジネスを中心とした他分野でのICT活用事例からすれば、ICTによるシステム化で多くの人的資源を節約が可能で、システムの利用者から見た利便性も改善される期待がある。

 ICT導入ではメリットに対する期待が多い一方で、デメリットも存在する。大きく分けて3つの面があると考えられる。一番目には利用者のICTリテラシー、二番目に情報セキュリティ、三番目にICT導入のコストである。近年はインターネットを中心としたICTの普及に加え、教育におけるICT領域の導入など新しい試みが多く、時間の経過とともにリテラシーの問題は重要でなくなると期待される。セキュリティに関してはICTが利用されるすべての分野で問題となる。コストに関しては、ハード、ソフトを含めたシステム作成、およびメンテナンスが主な問題である。新しいシステムを作成する際は上記のような項目を検討する必要があり、それがまたICT導入の障害ともなり得る。

 このような問題に対する一つの解としては、保健医療分野専用のプライベートクラウドが考えられる。ICTにおいては近年、クラウドコンピューティングの話題が多い。その本質は、システムのクライアント側の資源をサーバ側に集約し、サーバ側においても分散協調技術を用いて耐障害性、継続性、スケーラビリティの強いシステムを構築するところにある。また、これにより複数システム全体の中で、まずハード面におけるメンテナンスコストを集約することが可能となる。ソフト面においてもある程度のプラットフォーム化が成されれば、システムソフトウェアの作成コストは従来より下がることが期待できる。グーグルやAmazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスは、個々のシステムの扱う内容に依らない(利用主体を問わない)、いわゆるパブリッククラウドと呼ばれるのに対して、主にセキュリティの面からパブリックと切り離された、プライベートクラウドと呼ばれるものがある。保健医療分野ではこのプライベートクラウド導入を検討する価値があると考えられる。

 保健医療分野でプライベートクラウドを導入するメリットはいくつかある。保健医療の中で各分野が独自にシステムを構築する場合、それぞれにシステム作成、メンテナンスに係る、人的資源を含めたコストが必要であるが、プライベートクラウド導入により保健医療分野全体でのコスト集約が可能であるとともに、各分野でのICTを利用したシステム導入の敷居が下がることになる。プライベートクラウドそのものが保健医療分野全体でのコストを下げることに即座につながるわけではないが、各分野での効率の良いシステム導入により全体のパフォーマンスが上がるとともに、結果としてコストが下がる可能性がある。

 医療機関における電子カルテ導入についても同様のことが言える。現在、大病院を中心に電子カルテの導入率は目覚ましいものがあるが、中小病院ではコストの問題により電子カルテの導入に障害がある場合がある。このような中小病院に向けて、電子カルテ用途のプライベートクラウドの環境が構築されれば、導入が容易であると同時に、臨床試験や感染症サーベイランスといった臨床情報の集約に際し、大きく向上に寄与するものと考えられる。

 デメリットとしてはセキュリティとネットワークの耐障害性が挙げられる。前述の通り、プライベートクラウドはパブリック部分と切り離されたものであるが、ネットワークが基盤にある以上、情報漏洩やクラッキングのリスクが存在する。またネットワークに障害が発生した場合、システムそのものが全く利用不可となる。よって最終的にはリスクの見積もりに合わせた導入の検討、システム構築を行う必要が生じる。

 このようなデメリットを勘案しても、保健医療分野専用のプライベートクラウドは公共健康の向上に寄与する可能性を持ったものであり、上記のデメリットに関わるICT技術向上とともに今後検討していく価値のあるものと考える。

2010年1月20日水曜日

GWT 2.0

昨年末からリリースされたGWT2.0

GWTとはGoogle Web Toolkitの略である。何年か前からAjaxと呼ばれる技術(の総称)によってブラウザベースのRIAが作れるようになった。しかしここで必須になるJavaScriptが面倒くさい代物である。
JavaScriptは文法をJavaに合わせてつくられたため、非常に混同されやすいものだがまったくの別物である。(大学生の頃、なんちゃってITベンチャーにバイト応募して、「Javaが勉強できるよ」って言われて入ったらDreamWeaverでのJavaScript作成だったという笑えない経験がある)
そこで全くのJavaベースでクライアント用のコードを書いて、それをJavaScriptに変換しようというツールをGoogleが作った。

JavaScriptを知らなくてもAjax的なものが作れるという意味でこのツールは非常にすばらしい。(JavaScriptは一時期見向きもされず、WebアプリケーションといえばJavaによるサーブレット/jspが当たり前の御時世である。あえてJavaScriptを頑張って覚えようというモチベーションがわかない)
ただ実際に勉強してみるとわかるが、UIの設計が大変なのだ。基本、コード上でUIの調整をしなければならない。
今回2.0にバージョンアップし、その目玉のひとつとしてUIBinderがある。これはUIの定義部分(xml)とコード部分(java)を分離させようというもの。これによりUI担当のデザイナーとコードを書くプログラマーがかなり分業しやすくなったのではないか。開発作業はEclipseベースになるが、今後UIデザイン用のツールが出てくるのが楽しみだ。動的な部分のコードもスケルトンまで作成できるようになるかもしれない。

Google上のドキュメントではなんかわかったようなわからんような感じだったが、GWT SDKのサンプルに入っているメーラーアプリのソースを見ると理解しやすい。
EclipseのGWTプロジェクト内(クライアントパッケージ内で)で「新規UIBinder作成」を選ぶと、UIBinderを使ったWidgetのサンプルも自動で作られるので参考にしてみると良い。

2010年1月19日火曜日

心機一転、ブログ開設

初めまして。という挨拶も変な感じだが、
今後こちらでブログを続けていこうと思うのでよろしく。

プロフィールの通り、元は血液内科専門の臨床医。
しかし何を思ったか、2009年4月某大学のSPHへ入学。
ビジネスマンがMBAに行くノリに近いものがある。
いまは学生生活でゆっくり考える時間があるのだが、
やはり医者でいるより他に成すべきことがあるだろうと感じている。

今後の自分のテーマとしては、
<医療、保健>×IT
こういうこと中心にブログを書いていければいいが、
おそらく脱線の連続だろう。